孫子の兵法と
ランチェスター戦略

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心理戦とランチェスター戦略

ランチェスター戦略は物理の法則を応用した科学的な経営論です。特に営業の局面では精神論を排除し、ロジックに目標の達成をすることが大事であると故田岡信夫先生は言われました。しかし、別の角度から経営を見ると、人と人の間で起こる営みが経営とも言われます。その人と人との心理戦を見事に体系化したのが孫子の兵法です。

孫子の兵法とは2500年間に中国の孫武という武将が構築した軍事学の教典です。今もアメリカ陸軍戦略大学校の教科書としてクラウゼビッツの「戦争論」と並んで軍事学の基本となっています。孫子の兵法は、心理戦には法則性があることを示しています。人間の真理は2500年経っても変わっていないことを表し、現代のビジネスの局面においても、十分に活用できることを随所で示しています。また、ランチェスター戦略は「現代の孫子の兵法」とも言われ、この二つの法則を活用している代表的な経営者にソフトバンクの孫正義社長がいます。孫社長は「我が社は孫子の兵法とランチェスター法則で経営をしている」とはっきりと明言しています。

ランチェスター戦略に孫子の兵法を組み込むことによって、戦略という仕組みが出来上がってくるのです。ランチェスター戦略だけでは、目的・目標を達成する戦略(仕組み)を構築することは難しいのです。何故なら、ビジネスは人間の心理で出来ているからです。

孫子の兵法とランチェスター戦略

一見、ビジネスはロジカルに出来ているように思えますが、人が物やサービスを購入する際、心理的要因が大半を占めています。特に商売を「取り引き」という表現で表されるように、人と人とが駆け引きをするが如く、複雑な心理が働いているのです。これは、お客様との心理だけではなく、社内やライバル他社との間にも心理が働いています。人間の営みは心理的働きの結果ですから、人の心理を読み解くことは、ビジネスにおける戦略構築には絶対に必要であると言えます。

この、目に見えない人の心の動きを巧みに察知し、目的・目標に向かわせるのが孫子の兵法です。孫子の兵法には、「人はこう動けば、こう動く」と言ったように、直接的に人を動かそうとするのではなく、間接的、曲線的に人を動かします。決して直線的なやり方で目的・目標を達成しようとはしません。

孫子の兵法が直接的、直線的に人と接しようとしないのは、直線的動きは一見すると効率が良いように見えますが、しかし、その分、競争が働きやすい環境でもあるのです。

まさに強者企業が物量戦を仕掛けやすい環境であって、弱者企業にとっては二乗作用を掛けられる不利な市場と言えます。

まさに孫子の兵法とランチェスター戦略の原理原則は同じなのです。ランチェスター戦略の効果性を上げるには、孫子の兵法は必須と言えます。

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